次は 「価格と通貨・税設定の考え方」 の章です。
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価格と通貨・税設定の考え方
AppCotton における価格管理は、「内部は整数(最小通貨単位)」で保持し、表示時にフォーマットするという原則に基づいています。
これは、円・ドル・ユーロなど複数通貨を扱う場合でも、四捨五入誤差や端数計算のズレを防ぐための設計です。
1. 価格は「最小通貨単位で整数」
| 表示価格 | 内部保存値 | 理由 |
|---|---|---|
| ¥9,800 | 9800 | 日本円は小数を使わないため |
| $29.99 | 2999 | USDは小数2桁 → 100倍した整数で保持 |
| €14.50 | 1450 | 同上 |
常に「UIで円」「内部は整数」
これにより、計算・差額課金・税率変更に強い。
2. 通貨単位の選定
AppCottonのデフォルト通貨は サイトの Stripe 設定に合わせるのが基本です。
| 運用パターン | 推奨設定 |
|---|---|
| 日本国内向けのみ | JPY 固定 |
| 海外含む | Stripe に合わせ USD/EUR を併用 |
| マルチブランド展開 | プロダクトごとに通貨ポリシーを固定 |
途中で通貨を変更することは推奨しません。
変更したい場合は 「別プランとして追加 → 旧プラン非公開」 が安全です。
3. 税設定(内税 / 外税)
日本向けの場合(実務)
- 表示価格 = 税込 方式がトラブルが少ない
- 内部保存値も税込価格をそのまま保持する
海外へ販売する場合
| シナリオ | 方式 | 備考 |
|---|---|---|
| EU向け | VAT自動計算(Stripe tax または Taxamo 等) | 国ごと課税率が異なる |
| 米国 | 州ごと税率 or 非課税 | SaaSかデジタル商品かで扱いが変わる |
日本国内中心であれば「税込固定」で運用し、Tax API は使わなくてよいのが基本です。
4. プラン価格の決め方(推奨レンジ)
| サイト数 | ユースケース | 価格設計例 |
|---|---|---|
| 1サイト | 個人使用, 試験導入 | 基礎価格(エントリー) |
| 3サイト | 小規模開発者 | 基礎価格 × 1.8〜2.2 |
| 5サイト | 事業者/制作代理店 | 基礎価格 × 2.3〜3.0 |
| 無制限 | 正規代理店/上位層 | 基礎価格 × 4〜8 |
例:基礎価格 ¥7,800 の場合
| プラン | 価格の目安 |
|---|---|
| 1サイト | ¥7,800 |
| 3サイト | ¥14,800 |
| 5サイト | ¥19,800 |
| 無制限 | ¥29,800〜¥59,800 |
無制限を用意することで、代理店・制作業者にとって明確な上位移行先ができます。
5. サブスクの場合(subscription)
必ず決めるべき3つ:
| 項目 | 例 | 備考 |
|---|---|---|
| 課金間隔 | month / year | 両方提供も可 |
| 価格 | 1500 / 12000 | 年払いは割引率を固定すると売上が安定 |
| リトライポリシー | Stripeのデフォルト or 独自設計 | 未払い時の猶予と自動停止条件 |
推奨:
- 月額 < 年額 × 1/12
- 年額に 10〜20%の割引 を持たせると移行率が上がる
6. 差額アップグレードとの関係
AppCotton のアップグレードは 差額 = 上位プラン価格 − 現在プラン価格 のシンプル設計です。
例:
現在:3サイト(¥14,800)
上位:無制限(¥29,800)
差額 = 29,800 − 14,800 = ¥15,000
このため、価格の階段は「単調増加」になるように必ず設計する
(3サイトのほうが5サイトより高い → 差額ロジックが壊れる)
7. よくある間違いと回避策
| 失敗例 | 問題点 | 解決策 |
|---|---|---|
| 価格を小数で保存 | 端数誤差と差額計算エラー | 必ず整数で保存 |
| 無制限を安くしすぎる | アップグレード動機が消える | 価格階段を明確にする |
| サブスクと買い切りを混乱 | Stripe Price種別の不一致 | billing_type で明確に分ける |
| 海外市場から先に攻める | VAT / 税制対応が非常に複雑 | 国内市場→代理店→海外の順が安全 |
8. まとめ
• 内部は「整数」 = 最小通貨単位で保存
• 表示時にローカライズ(通貨記号・カンマ区切り)
• 税は「税込固定」が国内向けでは最も運用が安い
• プランは価格階段が美しく整っていることが重要
• 差額アップグレードの成立 = プラン価格の一貫性